あさりは私たちの食卓でもよく見られ、潮干狩りのシーズンには大量に手に入ることがあります。身近な食材であるあさりですが、食べ過ぎると危険な側面もあるのをご存知でしょうか?
今回は、あさりを過剰に摂取するとなぜ危険なのか、また気分が悪くなったり下痢した場合の対処法について探っていきます。
あさりを食べると気持ち悪くなる、考えられる原因は?
アサリを食べすぎると危険な原因の一つは、適切な下処理が行われていないことです。特に、砂抜きの処理が不十分だと思いもよらない腹痛が起こります。砂抜きの処理が甘いとどのような問題が生じるのでしょうか?
結論から言えば、下痢の原因となります。あさりが生息する海の環境にも依存しますが、あさりは海の中の不純物も摂取しています。過去には、外国産のアサリから「ぎりぎり健康上問題がない程度」の除草剤が検出されたこともあります。確かに、少量ならば下処理が不完全でも問題がないかもしれませんが、大量に食べると腹痛や下痢に悩まされる可能性があります。
さらに、加熱処理も重要です。アサリも貝であり、細菌やウイルスが付着している可能性があります。これらを死滅させるためにも、しっかりと加熱処理を行いましょう。
あさりを食べても良い1日の量は?
一日に食べても良いあさりの量について考える際に、鉄分の摂取量を基準にしましょう。
あさりの鉄分は100gあたり3.8mg(食べられる部分のみ計算)です。成人男性の鉄分摂取量は7.0~7.5mgであり、月経のある成人女性の場合は10.5mgです。
この情報から考えると、成人男性は190g、成人女性は280gまであれば、あさりを食べても適切な鉄分の摂取が可能です。従って、3食しっかりとあさりを食べても、過剰摂取にはならないため、安心して食べることができます。
ただし、鉄分をサプリメントなどで摂取している場合は、摂取量に注意が必要です。次の項目で、なぜ鉄分の摂取量に注目したかについて説明します。
あさりを食べると気持ち悪くなる、考えられる原因は?
あさりを食べ過ぎることで気持ち悪くなる原因として、鉄分とカリウムの過剰摂取が挙げられます。
1. **鉄分の過剰摂取**:
鉄分の過剰摂取は便秘や胃の不快感につながります。適切な鉄分摂取量の目安は、成人男性が7.0~7.5mg、成人女性が10.5mgです。これを考慮してあさりを摂取することで、鉄分の過剰摂取を避けることが重要です。
2. **カリウムの過剰摂取**:
カリウムの過剰摂取は下痢や吐き気を引き起こす可能性があります。カリウムは細胞の浸透圧や水分の保持に関与しています。通常は体外に排出されますが、腎臓の機能が低下している場合、高カリウム血症と呼ばれる病気になる可能性があります。軽度の場合はほとんど症状がないことが一般的ですが、重症化すると不整脈を引き起こす可能性があります。ただし、通常の食事であれば過剰な心配は必要ありません。
鉄分とカリウムの過剰摂取を防ぐために、あさりを摂取する際には先ほどの適切な量を守り、バランスの取れた食事を心がけることが重要です。特に腎臓の機能が低下している場合や症状が現れる場合は、医師に相談することが重要です。
あさりを食べて気持ち悪くなったり、下痢した時の対処法は?
あさりを食べすぎて気持ち悪くなり、下痢をした場合の対処法は他の下痢の症状と変わりません。まず、下痢で注意が必要なのは脱水症状です。脱水を防ぐためには、塩分と糖分を含んだ水分を摂ることが大切です。冷たい水分よりも常温の水分を摂ると、胃腸にやさしいです。
対処法として以下のポイントが挙げられます:
1. **水分補給**: 脱水を防ぐために十分な水分を補給しましょう。ただし、常温の水分が良いです。
2. **栄養補給**: 消化の良い食べ物を選んで摂りましょう。おかゆやうどんなどがおすすめです。
3. **下痢止めの使用に注意**: ウイルス性の下痢であれば、下痢止めの使用は避けるべきです。貝にあたった場合は、体外へウイルスを排出させるためにも控えましょう。
4. **医師の受診**: 症状が重い場合や異常が続く場合は、早めに医師の診察を受けましょう。
あさりを食べることで気持ち悪くなることがあるものの、適切な量を摂取する限りは通常の食事と同様に安全です。安心して食べることができるでしょう。