新しく手に入れた新鮮なきゅうり。
「スライスして見ると、中はジューシーだけど種の周りが褐色に変色している」
こうした経験、ありませんか?
「これって、まだ食べられるのかな?」
「それとも捨てた方がいいかな?」
こうした心配が頭をよぎりますよね。
今回は、きゅうりの種の周りが褐色に変色する原因と、果たして安全に食べることができるかについてご案内します。
きゅうりの中が茶色に変色!原因はなに?
「きゅうりを切ってみたら、種の周りが茶色く変色していました。」
この変色の原因は、「果肉褐変症(かにくかっぺんしょう)」と呼ばれる、低温障害によるものです。一般的には茶芯果とも呼ばれ、夏場にも見られますが、寒冷な時期により頻繁に発生します。
これは病気ではなく、主に輸送中や店舗・家庭での管理の不足によって引き起こされる現象です。
果肉褐変症は、きゅうりが10℃以下の低温で約10日間保存された場合に発生しやすいとされています。きゅうりは本来、暑い季節の野菜であり、低温には比較的弱いのです。
きゅうりを長時間低温にさらすことで、ポリフェノールという成分が酵素の影響で変色し、結果的に黄色や茶色に変わってしまうのです。
中が茶色になってるきゅうりって食べられるの?
「みずみずしくてまん中が茶色くなっているきゅうりは、変色しただけなので食べられますが、あまり美味しくはありません。」
この前、私もまさに「果肉褐変症」のきゅうりに出くわしました。買ってきてすぐに切ってみたら、種の周りが赤茶色。「なんじゃこりゃー」と思いつつも、切ってみたらキュウリ自体はとってもみずみずしくておいしそうでした。きゅうりの中が茶色に変色!何が原因か、食べられるのかを解説。「これは、食べられる…の?」「捨てようかな?」と悩みながらも、ひときれかじってみました。
まだそこまで茶色になっていなかったのか、味はいつもと変わりませんでした。そこで、塩を振って浅漬けにしてみると、見た目も美味しそうになりましたので…結局、食べてしまいました。きゅうりの中が茶色に変色!何が原因か、食べられるのかを解説。味は普通に美味しかったのですが、気分的にちょっと…と思ってしまい、家族には出せませんでした。お腹を壊すといけないので、自分だけで食べました。私のお腹は大丈夫でしたよ。
褐変したまま放置すると、茶色が濃くなってしまいます。こうなると、えぐみが出てきてもう食べられません。また、種の周りが茶色くなっていて、みずみずしさがないきゅうりは腐りかけています。これは食べてはいけませんよ。
食べられなくはないけれど、きゅうりをかじってみて「美味しくない」と感じたなら、やはり廃棄しましょう。「君子危うきに近寄らず」。美味しくもないおそらく栄養もなくなったきゅうりを、あえて食べる意味がありません。お腹を壊してしまっては、元も子もありませんよね。
でも、せっかく食べようと思って買ったきゅうり。捨てるのはちょっともったいないですよね。買ってきてすぐにきゅうりの変色に気が付いたなら、購入先での返品・交換もできると思います。レシートが残っていれば大丈夫。レシートに記載されている電話番号に問い合わせてみましょう。だいたいは、返品を受け付けてくれると思いますよ。ただ、購入してから数日たっている場合は、ご家庭での保存によって低温障害を起こした可能性もあります。きゅうりの保存期間は4~5日と短いのです。早めに使いましょう。
食べられないきゅうりって、どんな見た目なの?黄色や茶色に変色したきゅうりは、すこしの変色であれば食べられます。あまり美味しくはありませんが…それでは「食べてはいけないきゅうり」とは、どんなものだと思いますか?見たりにおいをかいだりすれば、大体わかるとは思いますが、一応あげておきますね。
表面がぬるぬるしている
白いカビが生えている
先の方の一部がとけている
柔らかくなっている
ぶよぶよしている
異臭がする
種の周りが茶色くて、みずみずしさがない
こうなってしまったきゅうりは、もう腐っています。ビニール袋にしっかりと密封して、ゴミの日を待ちましょう。
このようなきゅうりにしないように、購入したらはやめに食べましょうね(^-^)
きゅうりが茶色くならない保存方法とは
きゅうりは未熟な段階で収穫し、カリッとした食感を楽しむ野菜です。
水分がほとんどで、傷みやすいのが特徴。湿気や環境の変化に敏感で、非常にデリケートな野菜なんですね。
そんなきゅうりを保存するには、最初にキッチンペーパーや新聞紙で包んで湿気に対処します。それをポリ袋に入れ、冷蔵庫の冷気による低温障害を予防します。次に、温度が10~15℃の野菜室に、ヘタを上にして立てて保存しましょう。
野菜室には、ペットボトルの上部をカットしたものを準備しておくと、立てて保存したい野菜を簡単にポイっと入れられますよ。
これで4~5日間は美味しく保存できます。
切っているきゅうりは劣化が早いので、できるだけ早く食べきることをおすすめします。
おいしいきゅうりの選び方を知っておこう
きゅうりの中身が茶色に変色しているかどうかは、見た目では正直に判断するのは難しいですね。
買ってきてすぐに変色が見られる場合は、「運が悪かった」と諦めるしかないこともあります。ただし、美味しいきゅうりを選ぶ際のポイントを知っておくと、失敗を減らせますので、これを参考にしてくださいね。
美味しいきゅうりの特徴は…
きゅうりにはハリがあります(皮や全体に対して)。
濃いみどり色が特徴的です(薄い色は味も薄い可能性があります)。
きゅうりを持つと重みを感じます(みずみずしい証拠)。
イボが尖っていて硬いものが良いです(柔らかいものは鮮度が落ちている可能性があります)。
先端が先細りでないことが望ましいです(先が細いものは未熟で硬いことがあります)。
ただし、きゅうりは通常3本まとめて袋に入って販売されていることが多いですね。これでは「選んで買う」のが難しい場合もあります。
理想的なのは「1本ずつ選んで買える」ことです。スーパーでは難しいこともありますが、週に1回の野菜の日などでよりどりできるお店も存在します。お手頃な価格で質の良い野菜が揃っていることもありますので、新しい発見があるかもしれません。
市場やマルシェなど、普段とは異なるお店に足を運んでみるのも、気分転換になり、良い発見があるかもしれませんね。
きゅうりの中が茶色に変色!食べられる?腐ってる?何が原因? まとめ
きゅうりが茶色く変色する原因と、その食べられるかどうかについてご説明しました。
茶色く変色する原因は、低温障害によるものです。
茶色に変色しただけであれば、軽微な変化なので、安心して食べることができます。
少し試食してみて、食べても問題ないかどうかを確認するのも一つの方法ですね。本能的に、食べても大丈夫かどうか、大抵の場合、感じ取れるでしょう。
ただし、「お腹を壊したくない」「通常よりお腹が敏感」「体調がすぐれない」といった方は、慎重になるべきです。
旬の季節になると、手頃な価格で美味しいきゅうりがたくさん手に入りますね。きゅうりの変色には気をつけながら、上手に保存して、美味しいきゅうりをたくさん楽しんでください。