メダカの卵の色には様々な濃淡が見られることがありますね。
今回の記事では、なぜ卵の色に違いが生じるのかについて詳しく調査してみました。
同時に、卵に付着している毛の役割なども含め、メダカの卵にまつわる疑問についてまとめてみましたので、ぜひご一読ください。
メダカの卵の色の違いはどうしてできる?色で有精・無精など判別できるの?
メダカの卵の色は、各卵内のメダカが元々備えている色素胞によって決まります。
具体的には、卵の色の濃淡は、色素胞内に存在する色素顆粒のバランスによって調整されると言われています。
単純に言えば、色素胞内の顆粒が凝集すると、卵の透明な部分が広がり、結果的に卵の色が薄くなります。
逆に、顆粒が拡散すれば、卵全体に色味が均等に行き渡り、卵の色がしっかりと濃く見えるという仕組みです。
メダカの色素胞には、白色、黒色、黄色、虹色の4つの基本種類があり、虹色には虹銀色、虹玉虫色、虹青色の3つのバリエーションが存在します。
メダカの卵自体は透明からオレンジ色をしています。
この段階では有精卵と無精卵の区別は難しいですが、しばらくすると卵が白く濁り、乳白色に染まると、これは無精卵であることが判別できます。
さらに時間が経つと、卵内に黒い点が現れます。これはメダカの目の部分が透けて見えているもので、有精卵の特徴とされています。
無精卵は指で簡単に潰れますが、有精卵は簡単には潰れない特徴もあります。
色のコントラストが明確でなく、有精卵か無精卵かの判別が難しい場合は、有効な方法と言えます。
ただし、孵化直前の有精卵は脆くなっており、触れると危険ですので注意が必要です。
また、乳白色の無精卵は腐敗しやすく、他の元気な卵を守るためにも、こまめな除去が重要です。
メダカの卵をメチレンブルーに浸して判断する方法!カビを除去するメリットも
メダカの卵が孵化するまでは、広い表面積のタッパーなどで飼育し、その際には水が薄い青色に染まるようにメチレンブルーを溶かすことがおすすめされます。この提案には2つの理由があります。
有精卵と無精卵の判別に有効:
メチレンブルーを加えることで、有精卵は透明なままでありながら、無精卵は完全に青色に染まります。この色のコントラストにより、有精卵と無精卵を明確に区別でき、無精卵を確実に取り除くことができます。これにより、卵を飼育している水中環境を向上させることができます。
メダカの卵をカビから守る効果:
メチレンブルーは水カビや白点病の治療に使われる薬品であり、メダカの卵の飼育にも有効です。濃度に注意しながら加えることで、卵をカビから守ることが期待できます。水道水だけでもカビの発生を防ぐ効果がありますが、メチレンブルーを使用することで孵化率が向上するとされています。
濃度が心配な場合は、ペットボトルに水を入れ、メチレンブルーを1滴垂らし、それをメダカの卵飼育用のタッパーに移す方法もあります。また、既に調整されたメチレンブルー水溶液が販売されているため、専門の店舗で相談することもおすすめです。
ただし、水道水やメチレンブルーを使用して孵化させる場合、水中に水草や濾過器を入れられないため、水中のバクテリアやプランクトンが減少する可能性があります。そのため、孵化用の水槽と稚魚飼育用の水槽を用意し、孵化後に稚魚を移すことが効果的です。
メダカの卵の周りについてる毛って何?
メダカの卵の表面には、微細な毛がたくさん見られます。これは、まず第一に、メダカの卵が草などに密着しやすくなるように進化した構造です。同時に、親メダカのお腹から放出されたときに、卵同士が離れないようにするための工夫もあります。これらの保護毛は、卵表面に生えるものよりもやや長めです。自然界では、できるだけ多くの卵を成功裏に孵化させ、子孫を確実に繁殖させるために、これらの構造が発展してきたと考えられています。
しかしながら、これらの構造に留意する際に注意が必要です。卵表面の保護毛に加え、非常に長くて白い毛が大量に見られることがあります。これは残念ながら水カビであり、卵自体も白く濁った乳白色を呈しています。このような卵は孵化することができず、死産となります。さらに、このカビの毛が他の卵に広がり、死産を引き起こす可能性があるため、注意深く取り除く必要があります。
メダカの卵が孵らない時の対処法
メダカの卵が孵らない原因は、水カビだけでなく、水温や水質など様々な要因が影響を与える可能性があります。メダカの卵が孵化するためには、特定の条件が整っている必要があります。水温や水質が適切でない場合、孵化率が低下する可能性があります。
卵孵化のための適切な条件については、以下の記事で詳しくまとめられていますので、参考にしてください。